時間外手当にまつわるエトセトラ(労使ともに誤解?)

例えば、年俸制給与

年俸制とはプロ野球選手の給与体系でよく知られていますが、会社員にも「年俸制」で働いている人は多くいます。この「年俸制」の意味を誤解していませんか?
「年俸制だから、労働時間に無関係に固定給与なんだ」と思い、それがなんだか会社に「評価」されている証のように思っていませんか。

例えば、”管理職”

「管理監督者には、労働時間、休憩、休日の規定が適用されない」と労働基準法にありますが、すべてのいわゆる”管理職”が「管理監督者」ではありません。少し前に、アルバイトを「名ばかり管理職」とした違法行為が問題になりましたが、正社員でも「管理監督者」ではないのに”管理職”と呼ばれて、“管理職”だから時間外手当(残業代)や休日手当が出ないのが当たり前と思っていませんか。

労使ともに誤解?

給与体系がどうであろうと、職位をどう呼ぼうと、実態が会社(使用者)と社員(労働者)という関係性である以上、法定労働時間、場合によっては、裁量労働制によるみなし時間制に含まれる時間外労働時間を超えれば、時間外手当(残業代)の対象になります。いわゆる”ブラック企業”ではない普通の企業でも、誤解に基づく残業代の不払いになっていることがあり得ます。

労働時間を管理しない?

以上見たように、残業代を支払うべきケースでも、その残業代を計算するためのデータである労働時間の把握が重要になります。「年俸制」の社員、”管理職”と呼ばれている社員は、「我こそは、この会社で認められたも者として、自由な労働時間で会社に貢献する」と少なからず思っているので、労働時間を正確に把握すること(そのためにタイムカードに刻印をしたり)をしません。実は「年俸制」であろうと「管理監督者」であろうと、深夜手当は支給されるわけですし、そもそも自身の肉体的、精神的健康管理という面でも、労働時間の把握は必須なのですが。

労働時間の把握

労働時間は、タイムカードやネームプレートのバーコード(QRコード)を読ませることでのみしか把握できないというものではありません。自身の業務用PCのログイン・ログアウトのログ、業務用メールの送受信時刻、オフィスビルの入退館記録など、本人が意識しない方法でも把握することは可能です。労使ともに、「正確な労働時間の把握は不可能」とあきらめず、労働基準法の正しい運用を推進したいものです。

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Toshikazu Oyama
神奈川県の中央部、厚木市の開業事務所です。 代表は、大山敏和(社会保険労務士)。 助成金など企業にとってプラスにこそなれ、決してマイナスにならない「うまみ」を使用者にどんどん提案してゆくつもりです。決して「ブラック」と呼ばせない合理的経営の御支援をいたします。