「ホワイト企業」の証明

見知らぬ会社に求職する時や、新たな取引を開始する時、

「相手はどんな会社なのか」をインターネットで会社のホームページを調べることはありませんか?

でも、その会社自身が作ったホームページを、本当に100%信じられるでしょうか?

昨今「ブラック企業」という言葉が普通に使われ、

一部の企業による「長時間労働」「未払い残業」「社会保険、労働保険の未加入」「セクハラ、パワハラ」などが大きな社会問題になっていることはご存知の通りです。

私たちは、そのような労務管理の問題に「適正に取り組んでいる会社」に採用されたいし、また仕事の取引したいと思い、

出来るだけ正しい情報を知りたいと思いますよね。

でも実際には「ブラック企業」と言われる会社は、会社自身の作ったホームページに「自社の悩みや問題点」はおそらく書かないと思います。

一方「ホワイト企業」は、真面目に経営や労務に取り組んでアピールしても、「ブラック企業」と同じように、会社のホームページが見られてしまい、正しく真実が伝わらない可能性があるかもしれません。

ですから、ネット上の会社情報について「客観性」や「信ぴょう性」を担保する仕組みが必要ではないかと思います。

実は、最近、そんな仕組みが出来ました。

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平成27年10月から「マイナンバー」が個人に通知されたことは、まだ記憶に新しいことだと思いますが、

同時に、国税庁は「法人番号」も435万の法人に通知し、これを公表したことで、法人に関する様々な情報を紐づけることができるようになりました。

それを利用して、一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)は、平成27年12月17日から「サイバー法人台帳ROBINS(以下、ROBINS)」を公開し、

「法人番号」「商号」「所在地」に加えて、「法人のロゴ」「電話番号」「ホームページのURL」「商品情報」「法人のPR」だけでなく、

「経営労務管理」なども併せて公開することになりました。

そして、これらの企業情報の「信頼性を高める」ために、

社会保険労務士、行政書士、司法書士等、社会的に信頼できる確認者(第三者)が、

エビデンス(証拠、根拠)に基づいて事実を確認することになっています。

怪しい情報があふれるサイバー空間上で、正しい企業情報を提供でき、企業情報の信頼性を高める、今までにない情報提供サービスだと思います。

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社会保険労務士が確認べき企業情報は「経営労務診断」です。

おそらく多くの企業は、健全な経営労務状況の「ホワイト企業」であることを証明したいと考えていると思います。

それを証明するために、社会保険労務士は、対象企業をエビデンスに基づき情報を確認し、電子証明書による署名ができます。

診断すべき主な項目は、以下の通りです。

Ⅰ. 経営労務管理に関わる基本規程

1)法定帳簿(賃金台帳 等)  

2)人事労務関連規定(就業規則、育児・介護休業関連規定 等)

3)人事労務管理データ(労働時間管理、ハラスメント相談 等)  

4)社会保険・労働保険(健保、年金、労災、雇用の加入 等)

5)組織関連規定(組織規程 等)  

Ⅱ. 経営労務管理に関わる基本的数値情報

1)従業員情報(全従業員数、正規従業員の平均年齢、正規従業員の平均年収 等)

2)就業情報(正規従業員の平均労働時間、正規従業員の平均勤続年数 等)

3)労務管理情報(女性役員・管理職数、非正規雇用者数、正規従業員離職者数-直近3年間 等)

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この診断結果は「誰でも」「いつでも」「どこでも」「簡単に」見ることができます。

そして相手の会社が「安心安全な取引が可能な企業」なのか、働くのに「快適な職場環境」なのか等の情報が得られます。

始まって間もない仕組みなので、会社情報の登録はまだ少ないですが、これから徐々に増えてくると思います。

また、この「経営労働診断」に適合した会社には、「経営労務診断適合シール」が付与され、

会社の名刺やホームページ上に「経営労務管理適合シール」を記載することができ、

経営労務管理に適正に取り組んでいることを「見える化」することで、社会へのアピールが可能になります。

(※詳しくは「サイバー法人台帳ROBINS」で検索してみてください)

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今後、益々「コンプライアンスを遵守した経営」であることが、会社の継続、発展にとって大切なことになってくると思います。

会社は「適正な経営労務管理」に向けて改善を進め、働く人は正確な情報で「間違いのない会社の選択」を行うことで、

社会全体の労働環境の改善につながっていくといいですね。

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坂部 雅人

坂部 雅人

代表 社会保険労務士さかべ社会保険労務士事務所
1959年、埼玉県生まれ 北海道大学で、細菌の酵素について研究した理系人間です。 日本たばこ産業株式会社(JT)で、研究職、管理職を長く経験した後、 社会保険労務士になった「へんてこ社労士」です。 「人」と「人」の問題を解決するには、それぞれのお話にしっかり耳を傾けることが、まず第一歩だと考えています。

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