配偶者控除150万円の壁と潜む問題

ここ連日、政府の税制改革に関する会議では所得税の配偶者控除に関する議論がされています。

http://www.nikkei.com/article/DGXLZO09865030U6A121C1MM8000/?dg=1

報道によると、現在年収103万円の配偶者控除の基準を150万まで引き上げるという案が有力になっています。

共働きで奥様がパートに出ている家庭などではありがたい制度変更にはなると思いますが、注意いただきたいポイントがあります。

①現在議論されているのは「所得税」に関する配偶者控除の基準であること

今後の法改正がどうなるか分かりませんが、給与明細上で大きな控除額を占めるもう一つの税金である「住民税」に関しては議論がされていません。

所得税の103万円の所得課税の基準は、基礎控除38万円と、所得控除の65万を足したものになりますが、住民税の基礎控除は35万円のため、現在100万円の壁があるのです。

なので、この基準も変わるのかも注意していただく必要があります。

②社会保険料の大きな壁

上記ポイントよりも大きな問題として、社会保険の議論もされていません。

現在年収130万円が社会保険の扶養に入る基準(501名上の大企業の場合106万円)があります。

そのため、所得税上の扶養が150万に基準が上がったとしても、130万から150万の間だと社会保険には加入しないとなりません。

そうなると、健康保険料を自分で納めることと、厚生年金の負担もありますので、結局手取りは下がる形になります。

税と社会保険の一体改革と政府は銘打っていながら社会保険の議論は今だなされていません。

所得税の制度はまだ決まったものではなく、これからの議論を注視していくべきですが、その他の税金や社会保険についてもどうなるかしっかりと理解のうえ対応を考えていくべきと考えます。

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社会保険労務士 表参道HRオフィス 山本純次
渋谷・表参道に事務所を構える人事労務の専門家、社会保険労務士表参道HRオフィス。代表山本純次。社労士として社会保険・労働保険の手続き代行から就業規則の策定、労務相談までなんでも対応いたします。渋谷区、港区、目黒区、世田谷区、新宿区をメインに社労士業務の事務手続き代行、給与計算、就業規則作成まで幅広い人事労務業務を対応いたします。